情報系学科への編入戦略

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私は私立大学情報系学科から国立大学情報系学科へ3年次編入して、大学の学士課程を通算4年間で卒業しました。そして、国立大学の修士課程も修了しました。

今回の記事では、私が経験した大学生生活を振り返ります。

この記事のターゲット

今回の記事は、以下の方をターゲットにこの記事を書いています。

  • 情報系に興味がある方
  • 情報系以外の学科に入学・卒業したが、情報系学科への入学を考えている方
  • 情報系学科に入学したばかりだけど、本当は別大学の情報系学科に入りたかった方
  • (情報系学科であるかを問わず)再入学ではなく、編入学を考えている方

はじめに:これから日本と情報系

文部科学省は、これから国内の情報系人材の需要が高まることを見越して以下の事業を開始しました。

事業創設の背景では、理系学部の学位=博士の取得者の少なさを指摘しています。

学位とは?(クリックすると展開できます)

現在、理系学部の多くの学生は卒業後に大学院へ進学して、2年間かけて修士を取ります。
更に博士を取るには追加で3年間必要です。
学位とは大卒であれば学士、大学院卒であれば修士や博士のことを意味しますが、世間一般に学位は博士のことを意味します。短大卒であれば準学士です。

学士や修士は定められた在学期間と単位数を満たして学位論文(卒論や修論)を出すことで取得できます。
一方で、博士は大学院に3年間通っても取得できません。

博士をとるには、学位論文(博士論文)のもとになる査読付論文1~3本を国内外の主要学会に通さなければなりません。そして、博士論文を書いたのち、大学の論文審査にも合格しなければなりません。
博士課程のプロセス・審査基準は学士や修士課程よりも厳格になっています。

また、海外の博士課程では他にも厳しい要件があるそうです。国や地域によって慣習やルールは異なるようです。特に有名なのがQualified ExamやPrelimと呼ばれる試験です。この試験に通過しないと博士課程を退学させられるそうです。(ただし、多くの海外の博士課程は大学から給料が出るそうです。)

…そのような事情がありながらも、日本では博士の価値を理解していない人や企業が多いです。
それは年収・待遇において顕著に現れます。そのような背景から、博士取得のコスパが悪いので日本国内では博士課程に行く人は少ないのです。

一方で、海外では博士は高く評価されます。
例えば、航空券の表記が変わったり(Mr.ではなくDr.と表記)、年収が爆増するそうです。

詳しく知りたい方はネットで「博士 海外」「博士 旅券」などでググってみてください。近年では日本国内の行政や一部企業で、博士持ち人材を高く評価する動きが出てきていたりします。

出典:https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/kinoukyouka/index.html

スライドを読み解くと、要するに2024年から10年間かけて国内の情報系学科が強化されていくということです。学部再編や体制強化というキーワードがあることから、国内全体で情報系学科の増加・定員増加は間違いないでしょう。

つまり、情報系学科出身の人材はますます重要になりますし、より多くの人が情報系学科に入りやすくなるということです。

編入の動機①:なぜ再入学ではなく編入学なのか

なぜ再入学(1年生からスタート)ではなく、編入学(3年生からスタート)なのでしょうか。それは以下のような理由があるからです。

・再入学(仮面浪人)だと受験勉強に対する労力がより多く必要になってしまう。
・再入学できたとしても、社会に出るのが1年遅くなってしまう。
・年功序列の傾向が強い日系大手では1年の遅れが昇給・昇進に響くと言われている。

仮面浪人をしようとすると、講義の合間の休憩時間や空きコマを受験勉強に回すことになってしまいます。普段の講義の勉強には身が入りませんし、大学の友達との大切な時間を削ることになります。
大学の友達は大学生活では最重要なファクターです。疎かにすると、大学生活が楽しくなくなりますし、講義の単位も取りずらくなることだって全然あり得ます。(割とマジでw)
また、大学の講義は一度合格・単位取得してしまうと、二度と受けなおすことはできません。学費を滞納して除籍などの事態にならない限り、一度確定しまった成績は一生残り続けます。

また、社会に出るのが1年遅くなってしまうことについては、1年分の収入が生涯年収から消えることになります。
更に、年功序列の傾向が強い日系大手では1年の遅れが昇給・昇進に響くそうです。(例え東大を出ていたとしてもその差は埋まらないとか。まぁ、そのような日系大手に入らなければ良いのですが…)

編入の動機②:編入学のメリット

次に、編入学のメリットを整理します。

  • 大学院から情報系への切り替えとは異なり、情報系の基礎からしっかり勉強できる
  • 私立→国立の場合は学費を大幅に節約できる。そうでなくても、最短2年間の学費で済む
  • 一足早くキャリアアップ(疑似転職)の経験ができる。

編入は転職と似ています。転職の目的は、年収を上げて待遇(業務量、人間関係の質、福利厚生など)を改善するためにあります。編入学の目的も似ているところは多いですよね。(学費を下げる、専攻を変える、大学のグレードを上げる、人間関係をリセットする、etc.)

しかし、敷かれたレールから外れるようなキャリアイベントというのは割と大変なのです。
多くの日本人が経験していくであろう転職に先立ち、編入でそれに近い経験を積めることは自分自身にとって大きな糧になるでしょう。

編入の動機③:院試ロンダの欠点

院試ロンダとは、大学院進学のタイミングでより良い大学に行き、最終学歴を良くするということです。この例に当てはまる方はかなり多いのではないでしょうか。

しかし、院試ロンダをしたとて、卒業した大学が変わることはありません。
これに加えて、以下の欠点が存在します。

  • 院試ではほぼ確実に受入教員の内諾が必要。つまり受験申込までに研究室に行く必要がある。
  • TOEICスコアが必要なことが多い
  • なんだったって、就職や転職時には院卒ではなく大卒した大学を見られてしまう。
  • 情報系の基礎知識と経験がある上で、大学院講義や研究活動を進めなくてはならない。

院試というのは大学に入学するというよりも、研究室の教員(教授・准教授・講師・助教)に自分自身を受け入れてもらうという意味合いが強いです。
この傾向は、修士課程→博士課程になるにつれて強くなります。(博士課程の院試は面接だけのことが多いです)

上に述べた理由から、院試を受ける際は受験申込をするまでに、受入教員の内諾を得ないといけないということになります。そのようなことは入試要項に書かれています。人気の研究室は院試の成績とGPAなどで選別されるようなこともあるでしょう。(大学・研究科・入試区分によります。)
内諾を得るには、メールやオンラインミーティングで大学教員へアポを取る必要がありますし、場合によっては研究室にお邪魔する必要もあるでしょう。これを面倒に感じる方も多いのではと思います。

また、院試ではTOEICのスコアを求められることが多くなってきました。(大学・研究科・入試区分によります。)
編入では、院試で必要な教員のアポはほぼ確実に不要で、TOEICスコア提出を免れる可能性が高いです。

最後に、就活ではWebで自分の最終学歴+卒業した大学を入力しなければなりません。一方で、編入=中退の事実は入力できないことが多かったです。当然、入力できなければ申告の必要はありません。
何かとネットでは、就活で学歴ロンダされた話がネットによく転がってますね。おそらく卒業した大学+大学院で判定しているのだと思います。そういった不利益が生じる可能性を減らすには、やはり大卒の時点で手を打っておく必要があります。

編入の準備①:編入に必要なこと

もしあなたが大学1年生だった場合、編入試験は2年生の6~8月になると思います。編入試験を受けるとなると、受験勉強や面接対策をしなくてはなりません。受験校の選定も済ませておかないといけません。つまり、大学1年生の秋頃には準備を開始しなくてはいけません。

①受験校の選定:2~3校を選定しましょう。私は関西圏出身だったので、関西圏を中心に3校を選定しました。受験校のレベルは多種多様にしておいたほうがいいでしょう。
また、旧帝大のほとんどは出願資格が高専出身者を対象としていることに注意しましょう。(金沢大学は応募可能、北海道大学は大学既卒者向けの編入枠があります。)

②事前調査:受験する大学・学科の過去数年分の編入試験の実績(受験者数・合格者数・入学者数など)を調べましょう。そして過去問も入手しましょう。たいていの場合は、ネットで公開されていたり、あるいは大学生協が有償提供していると思います。合格率が著しく低い大学の学科の受験は回避しましょう。

③受験勉強:②事前調査で入手した情報をもとに、受験勉強を始めましょう。私は、情報系→情報系だったため、基本的に1年目+2年目前期に学んだ講義の復習が多かったです。

④受験申込:申し込みします。同時に、受験料の振り込みも必要です。必要書類として、在学中の大学の在学証明書や成績証明書が求められることが多いです。
受験先によっては、在学中の大学事務に書類の作成(受験校が様式指定した在学証明書に、在学中の大学が記入・押印するなど)を求められたり、証明書を厳封(げんぷう)して提出しないといけない場合もあります。その場合は、在学中の大学事務にお願いしましょう。

…簡単にこれだけのフェーズがあります。特に④は大学ごとで締め切りがあるのでしっかり準備しておきましょう。

編入の準備②:編入の留意点(主に単位認定とその後について)

もしあなたが無事に合格を果たし編入されると、単位認定をしてもらうことができます。

単位認定は言わば、(2年間で大学を卒業、1年間で4年生に進級できるように)編入生に与えられるハンデのようなものです。

通常の入学、すなわち1年次入学の場合でも単位認定は行われますが、上限が30単位程度だったりします。一方で、編入学の場合は上限80単位程度まで認定してもらうことができます。
※これは各大学の学則で定められています。

しかし、単位認定には条件があります。単位認定されるには、持っている単位の講義と、編入先の必修講義の内容が一致していなければなりません。

単位認定は、編入先の教授会・教員が、提出された成績証明書と(出身大学の)シラバスを見て認定します。大学によっては認定が厳しいこともあるそうです。

私の編入先では、認定のもとになった単位の成績も引き継がれました。これは、学内の様々な選考(奨学金、研究室配属、院進の推薦、就活の推薦などの順位付けなど)に影響しました。
おそらく他の大学・学科でも、編入生に不利益がないように同じような取り扱いをしているかと思います。

そのような背景があるため、成績不良な学生は面接で確実につつかれます。(異分野からの編入希望であっても気を付けましょう。)

自分の例では、出身が理学寄りの情報系で、志願先は工学寄りの情報系=情報工学だったために、面接官の教授からは「成績は問題ないが、分野が微妙に異なるために、単位認定できる講義・単位が少なくなってしまいそうだ。編入後、2年間で卒業できないかもしれないが大丈夫か?
と釘を刺されました。

自分は何とか3年目で進級条件を満たし、2年間で卒業できましたが、異分野からの編入の場合は3年かかりで卒業しても問題ない旨を面接で伝えたほうが良いと思います。

編入試験①:筆記対策

情報系学科を受験する場合、基本的には、以下の6分野を押さえておけばよいです。

  1. 線形代数★
  2. 微分積分
  3. 応用数学(線形代数や微分積分を含む幅広い大学数学)
  4. 確率統計
  5. 論理回路
  6. プログラミング基礎:簡単なプログラミング

特にを付けた3分野は最重要です。そこさえ押さえれば、良い勝負ができると思います。

大学によっては力学、電磁気学、ベクトル解析といった物理も出題範囲になります。過去問の出題傾向も踏まえつつ分野の取捨選択をしましょう。

ちなみに、院試ではこれより高度な知識も問われます。1~6の基礎分野は必答問題、オペレーティングシステムやネットワーク、データベース、ソフトウェア工学などが選択問題として出題されます。

理系以外の出身で何が何だかわからない人事前調査が面倒な人は、とりあえず以下の教材を参考にしてもらえればと思います。
自分が使っていた教材を中心に選定しました。(Amazonにある中古も良いですが、メルカリにはもっと安い本があるかもしれません。ただ、不良品や誤送の対応はAmazonのほうがとても良いので安心できます。

〇線形代数キャンパス・ゼミ

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〇線形代数キャンパス・ゼミ 演習

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〇微分積分キャンパス・ゼミ

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〇微分積分キャンパス・ゼミ 演習

演習 微分積分キャンパス・ゼミ 改訂7
「微分積分キャンパス・ゼミ」で培った実力を確実に定着させるための演習書です。

〇確率統計キャンパス・ゼミ

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〇確率統計キャンパス・ゼミ 演習

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〇ゼロから学ぶディジタル論理回路

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〇C言語 新版 ゼロからはじめるプログラミング

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〇大学院・大学編入のための応用数学―基本事項の整理と問題演習および入試問題研究―

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※過去問の難易度が高い場合や、数学科寄りの情報学科あるいは数学科そのものを受験される場合は、以下の教材も検討してみてください。

〇編入の線形代数 徹底研究: 基本事項の整理と問題演習 (大学編入試験対策)

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〇編入数学徹底研究: 頻出問題と過去問題の演習 (大学編入試験対策)

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〇編入数学過去問特訓: 入試問題による徹底演習 (大学編入試験対策) 

Amazon.co.jp

〇ベクトル・行列・行列式 徹底演習

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編入試験②:面接対策

面接では以下のことを問われます。括弧の中身は私が実際に聞かれた内容です。

  • 志望動機(なぜこの大学か?学科か?)
  • なぜ編入なのか?
  • 入学後はどんな研究をしたいか?大学院進学したいか?
  • 他に受験している大学はあるか?
  • 筆記試験のフィードバック(手ごたえはどうだったか?から切り出される)
  • 単位認定について(前述)
  • 口頭試問(例えば、オイラーの定理でΘ=180度の時の値は?など)

ちなみに、自分は口頭試問で間違った回答をしてしまいましたが、無事に合格しました(白目)

また、私は最後の受験生だったこともあったのか、他の受験生(高専)は10分間程度だったのに対し、自分は30分間も面接していました。自分と面接官が静止した状態があまりにも長すぎてしまい、面接室の感応式ライトが消えてしまいました。

合格後①:入学手続と退学手続

2年生の8月頃には合格通知が来るかと思います。合格後は早急に入学手続きを進めます。

2年生の9月頃から始まる後期も引き続き受講します。
…と言うのも、大学→大学の編入の場合は、

  • 一度大学を卒業している(学士の学位を取得している)
    または
  • 大学に2年間以上在学して、60単位以上を取得している

いずれかを満たしていることが条件になっているためです。つまり、大学在学中で1~2年生の方は2年目の3月31日を退学日にして、1年目の4月から2年目の3月31日までの在学証明書を発行してもらう必要があります。(これは編入先と出身元の両大学事務と必ず調整をとってください)

もし、編入先の分野に近い講義を受けれる場合は、そのような講義を最優先に受講します。そして、受講できる講義は全て受講します。なぜならば、単位認定の可能性がある単位を少しでも増やしておきたいためです。単位認定は編入後に行われるため、我々が取れる最善の策はそれぐらいしかないのです。(編入試験の合格通知〜編入までの間に入学予定者に認定予定を公式に通知してもらえるケースはないはずです。)

2年生の1月頃になったら、大学事務に退学の意思を伝えます。それと同時に、編入先に提出しなければならない書類について両大学の事務と綿密に調整を進めます

  • 3月31日付で退学したい旨の申し出
  • 満2年間は在学していたことが分かる在学証明書の請求(2~3部余分にもらったほうがいい)
  • 退学日が記載された最終の成績証明書の請求(2~3部余分にもらったほうがいい)
  • JASSO(日本学生支援機構)の奨学金を受けている場合は、それを継続したい旨の申し出
  • 編入先でも教職課程を継続する場合は、継続する校種・科目の数だけ「学力に関する証明書」の請求
  • その他、必要な書類の請求など

編入先の事務に必要な書類の体裁などは十分に確認しておくことをお勧めします。

また、単位をとった講義の全シラバスのpdfデータを入手し、印刷しておきます。

お世話になった先生にもお別れの挨拶をしておきましょう。

合格後②:高専卒と大学中退の違い(メリットとデメリット)

〇入学手続き+単位認定

高専組は大学編入する人が多いため、事務側の手際がとても良いそうで、大学側が求める書類の体裁や期限に間に合うように取り計らってくれるそうです。
自分は出身大学の事務の対応が不誠実で大変困らせられました。(できるできないは仕方のないことですが、後からちゃぶ台返しをされてしまうと編入先の事務に大変な迷惑が掛かってしまいます。)

また、彼らは単位認定において上限いっぱいまで認定されていました。カリキュラム構成が良いのだと思います。実例を挙げると、彼らは上限一杯の80単位で編入を果たしましたが、私は10単位少ない70単位程度での編入でした。

つまりこれはどういうことかと言うと、3年生で受講できる講義は全て受講した上で全て合格しなければならない(いわゆる、フル単)ということでした。私はフル単で進級条件(と、卒業条件)の単位数を両方満たすことができました。

〇教員免許取得

一方で、教員免許の取得の観点では大学中退組が有利になります。
高専出身者が教員免許を取得する場合にはそのための制度(単位認定済みの単位のうち一定数を教員免許取得のための単位として大学が認める)があるそうです。これは高専自体に文部科学省から教員免許取得の課程認定を受けていないためだと考えられます。

一方で、大学中退組の場合は、

  • 出身大学・学科が教員免許の課程認定を受けている
  • 編入先の学科も同じ教員免許の課程認定を受けている(どれか一つ校種・教科が被ればOK)
  • 教職課程の講義を履修して単位をいくつか取得している

以上の条件を満たしている場合、出身大学で取得した単位は全て”教員免許の取得に使用することができます。

自分は出身大学で中学/高校・数学と高校・情報の3つの教員免許を取ろうとしていて、編入先は高校・数学のみの課程認定がされていました。そのため、編入先の事務と相談の上、高校・数学の教員免許を取得することにしました。

これも別途、編入試験合格後〜編入までに、編入先の大学事務にメールで相談するとよいです。(その際には、免許取得を希望する校種・教科の学力に関する証明書も添付しておきましょう。編入先での履修計画の助けになります。)

編入先の学科で課程認定されていない校種・教科の免許を取得したい場合でも一度相談してみると良いと思います。もしかすると大学独自の制度があるかもしれません。(たいていの場合は、学内の教育学部の科目等履修生として単位取得するなどの対応になると思います。)

免許取得に足りない単位をピンポイントで数単位ほど(数学科教育法と教育実習だけ)取得して教員免許を取得できました。(詳細については別の記事で取り扱います。)
→教員免許取得のページを投稿しました!

編入後①:単位認定、そして4年進級条件の確認

入学オリエンテーションや入学式の前後で大学に行き、担任教員(大学によっては、助言教員や担当教員などと呼ばれる)と面談を行います。その中で、単位認定の話が出てくると思います。

下に単位認定の結果一覧表(実際のものなのでモザイクをかけています)を載せています。
一列目には編入先の講義名、二列目に認定された講義名が書かれています。最下部には自分には進級にどれだけの単位が足りなくて、卒業にどれだけの単位が足りないのかが書かれています。

単位認定の結果をもとに、4年に進級できる条件を満たせるように、3年目でどのような講義を履修するかを決めていきます。自分の場合は、前期後期は上限一杯受講登録し、夏休み期間中の集中講義にも出席しました。

今となっては、人生の中で最も勉強した1年間になったと感じています。

編入後③:仲間づくりの大切さ

内部生と編入生とどちらとも仲良くしましょう。いっぱい遊びましょう。いっぱい勉強しましょう。過去問をいただけるのであれば有難くいただきましょう。

編入後④:うまくいけば内部院進推薦権を得られる

私の場合ですと、進級判定を伝えられた際に内部院進の推薦権の有無も伝えられました。
GPAで上位〇%が条件だったりするそうです。自分の場合は、単位認定分のGPAも編入後のGPAも両方良かったので、意外と上位に食い込めていて、無事に推薦権を貰えたのでした。
同級生の中ではこの推薦権を他の大学院の受験に使わせてもらっていた人もいました。

学科で上位1~2人になると内部進学した場合、大学院修士課程の学費を免除されたりするのですが、このレベルになってくると運が絡んできます。個人の努力と友達の人脈を駆使して、貰えたらいいなという気分でいればよいと思います。

まとめ

長々と書いてしまいましたが、私の実体験をもとにした情報系学科への編入戦略は以上になります。

世間では、「二兎追うものは一兎も得ず」ということわざがありますが、編入においては工夫次第で、二兎どころか三兎、四兎(教員免許、大学院推薦権、学費の節約、etc.)も得ることができます。

編入はとても大変なのですが、このような実体験を事前に知ってもらうことで、少しでも皆様の不安が減り、判断材料にしてもらえれば、私はとても嬉しく思います。

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