目次
はじめに
直近で狩猟免許3種を制覇しましたが、所属する猟友会・狩猟グループの通信手段としてアマチュア無線を用いることになったため、急ぎ第四級アマチュア無線免許を取得してみました。
この記事では、第四級アマチュア無線の従事者免許(従免)とアマチュア無線局免許(局免)の試験や申請に関する手続きを紹介します。
投稿時点(2025年10月)の最新情報をこの記事に綴ります。
この記事のターゲット
今回の記事は、以下の方をターゲットにこの記事を書いています。
- 最短最速最小経費でアマチュア無線の免許(従免と局免)を取得したい人
(事前知識)狩猟や有害鳥獣駆除でアマチュア無線は使えるのか?
アマチュア無線は仕事で使用することができません。
そのため、狩猟や報奨金が出る有害鳥獣駆除を専業とするハンターは、プロアマ問わずアマチュア無線は使えないように見えます。しかし、実はそうではありません。
狩猟においてはアマチュア無線の使用がOKとなっています。(以前はNGだったらしいです。)
更に、有害鳥獣駆除(秋冬以外も活動)においても、大日本猟友会による働き掛けもあって、ここ最近に総務省が公式見解(有害鳥獣駆除でもアマチュア無線は使用できる)を出しました。
つまり、アマチュア無線を使いながら狩猟と有害鳥獣駆除ができます。
(報奨金が出たりしても、本質的にはボランティアだからアマチュア無線の用途として差し支えないという考え方です。)
今回の受験方針
講習会ルート(2日間、26,250円※申請費用込み、従免申請なども全て代行してくれるので、かなりラク。)ではなく、国家試験ルート(実質10分間、5,397円+α=約11,000円※諸費用込み、従免申請等も含めすべて自分で対応する。)で行きます。
国家試験ルートでは、最初に動き出してから従免交付までは最短1か月間です。
本当に急いでいる場合は、従免と局免の同時申請を使用しましょう。
- 完マル(アプリ版も良し):購入する。問題と解答を暗記する覚悟で覚える(2週間)
- 証明写真(3.0×2.4cm):電子データが必要。国家試験申し込み・従免申請で使用。
- 国家試験申込:ネットで申し込む。
- 国家試験:CBT方式で日時場所が選べる(実質10分間で終わる。)
- 郵便局:レターパックライト(430円)1つ、レターパックを送るための切手180円分を購入
→レターパックは休日配送に対応している+翌日には届く+追跡番号がある=従免の返信用封筒として最適
→レターパックを送るための封筒と切手180円分(定形外規格内100g以内の場合) - 市役所:住民票コードを入手する(5分間)
→住民票の写しに住民票コードを記載してもらう。優しい役所は無償で住民票コードの照会結果書を交付してくれる。
→不動産登記等でも住民票コードが活躍する(住民票コードの添付が不要になる)ので取っておく方が良い。なお、引っ越ししても住民票コードは不変なので1回取っておけばかなり役に立つ。
→急ぎの場合はコンビニでマイナンバーカードを使って住民票の写し等を取ってこれを添付する。(が、この場合はその書類を総合通信局へ送付しないといけないので申請処理で遅延が起きる可能性がある。やはり住民票コードを申請書に記載するのが従免交付を最速で受けれると思われる。) - 日本無線協会から合格通知:試験後平日で5日後あたりにメールで届く。人によっては3日後や2週間後など。すぐ合格通知書をダウンロードして大切に保管する。(一か月以降はダウンロードできなくなる。)
- 無線従事者免許申請(電子申請)
→合格通知と共に送られてくる従事者免許申請書テンプレートは使わない。
→e-Govでアカウント作成して、「無線従事者免許申請書」を探し、必要事項を記入する。
申請書に貼り付ける写真は電子データを申請時に添付する(か、郵送等で送る)。
→申請手数料1750円は電子納付(ネットバンキング等)となる。 - 従免返信用レターパックの送付:無線従事者免許申請の当日か翌日には送付。
→発送用レターパックに書く宛先は以下(総務省のホームページにある申請方法の案内など)を参考にする。
https://www.tele.soumu.go.jp/resource/j/operator/01B.pdf - (無線機を買う、局免申請で必要となる無線機記載の技適番号を控えておく)
- 無線従事者免許交付の連絡が来る
- 無線従事者免許が届く
- (アマチュア無線局の開局申請をする)
この流れです。
第四級アマチュア無線従免取得にかかる諸費用は、局面関係(括弧書き部分)を除くと、
- 完マル:1,650円
- 証明写真:1,000円
- 国家試験:5,397円
- 無線従事者免許手数料(電子申請の場合):1,750円
- レターパックライト430円と切手110円:540円
- 住民票の写し(住民票コード照会):350円
- (四つ折りのレターパックライトが入る定形外規格内の)封筒:約50円
だいたい、11,000円程度を見積もると良いでしょう。
(ここから更に第三級アマチュア無線従免を狙う場合、完マル1,650円、証明写真1,000円と住民票の写し350円などの諸費用を省略できます。従免を総合通信局まで平日に直接受け取りに行ける場合はレターパックライトなどの費用も省略できます。)
なお、制度改定等で、郵送で必要になる切手代や無線従事者免許手数料は変更されることがあるので要注意です。
総務省のホームページ等をよく確認しましょう。(自分が従免を申請したタイミングの直前で手数料が改訂され、大変な目にあいました、、、)
⓪準備
(先ほどの再掲ですが、)以下を準備します。
- 完マル(アプリ版も良し):購入する。問題と解答を暗記する覚悟で覚える(2週間)
- 証明写真(3.0×2.4cm):電子データが必要。国家試験申し込み・従免申請で使用。
- 国家試験申込:ネットで申し込む。

- 郵便局等に行く:レターパックライト(430円)1つ、レターパックを送るための切手180円分を購入
→レターパックは休日配送に対応している+翌日には届く+追跡番号がある=従免の返信用封筒として最適
→レターパックを送るための封筒と切手180円分(定形外規格内100g以内の場合)

- 市役所:住民票コードを入手する
→住民票の写しに住民票コードを記載したものを発行してもらう。優しい役所は無償で住民票コードの照会結果書を交付してくれる。
→不動産登記等でも住民票コードが活躍する(住民票コードの添付が不要になる)ので取っておく方が良い。なお、引っ越ししても住民票コードは不変なので1回取っておけばかなり役に立つ。
→急ぎの場合はコンビニでマイナンバーカードを使って住民票の写し等を取ってこれを添付する。(が、この場合はその書類を総合通信局へ送付しないといけないので申請処理で遅延が起きる可能性がある。やはり住民票コードを申請書に記載するのが従免交付を最速で受けれると思われる。)
①受験勉強
完マルの問題を何周もします。
自分は書籍版を買いましたが、勉強効率や利便性を考慮するとアプリ版のほうがいいかもしれません。
②国家試験
CBT方式の試験を受けます。試験時間たっぷり使ってもよいですが、自分は10分間もかからず試験を終えました。
試験終了後、合計得点の速報値が記載された結果がもらえます。

ちなみに、第四級アマチュア無線試験では合計点数が100点以上だと合格確定、80点未満だと不合格確定です。
100点以上の人は合格が確定しているのでとても気が楽ですが、100点未満または80点以上の方は後日メールで届く結果通知までヒヤヒヤしながら過ごすことになります。80点未満だとすぐに気持ちを切り替えられるのである意味で気が楽です。
③結果通知
国家試験受験後の3週間以内に結果が通知されるとされていますが、たいていの場合は約1週間後に届きます。
合格していれば、結果通知書に記載の受験番号と試験結果年月日(赤枠の部分)を控えて、無線従事者免許(従免)申請へ進みます。

④無線従事者免許(従免)申請
無線従事者免許(従免)申請は従来通り書面申請で行うことができますが、ここでは電子申請をします。
書面申請の手数料は2050円(収入印紙で払う)ですが、電子申請の手数料は1750円(Pay-easy(ネットバンキング))と300円安くなっています。(2025年10月時点)
更に、電子申請であれば、無線従事者免許証の顔写真は現物を印刷することなく、電子データの送付で対応できます。また、審査状況も随時確認できることから、電子申請をお勧めします。
電子申請の方法は以下に簡単にまとめておきます。
また、公式の記入要領はコチラに公開されています。
- e-Govを使うPCを用意する。(スマホ不可)
- e-Govアカウントを作成する。
- e-Govのアプリケーションをダウンロードしてインストールする。※PCのみ対応
- e-Govへログインして、無線従事者免許申請を探す。
- e-Govで無線従事者免許申請(アマチュア無線)を選択して、必要事項を記入する。
- 顔写真データを添付する。
- 申請を送信する。
- 数日後、電子納付の案内メールが届くので案内を参照してPay-easy(ネットバンキング)で手数料を納める。
- 無線従事者免許証を返送してもらうための返信用封筒(自分の場合はレターパックライト)を、提出先の総合通信局へ送付する。
- 2~3週間程度で申請の審査、手続きが完了となる。
- 更に1週間程度で無線従事者免許証が交付される。返信用封筒を送っておけば、それを使って無線従事者免許証を送付していただける。
書面申請で使用する申請書が仮想化されており、ほとんどの必要事項を以下の黄色部分に直接記入していきます。(入力したい部分をクリックして入力。)
また、アマチュア局の同時申請にも対応しているようです。(もしアマ1級が取れたら開局の同時申請を試してみます。)
写真データや添付書類については別画面で、電子データで送るor別荘する(別途郵送する)or送付しない、などが選択できます。

その後、申請内容確認画面に移ります。

ここで、電子納付の振込者氏名を入力します。

そして提出完了です。

別送(例えば写真や住民票の写し等)がないように申請をすれば、最短で申請の審査を終えることができるでしょう。
申請後はスマホでも審査状況を確認することができます。

また、忘れずに返信用封筒orレターパックも送付しましょう。

レターパックは4回ぐらい折れば、長形3号の封筒に入ります。

レターパック自体の重さが約60gなので、定形外規格内の100g想定(つまり、現時点では180円)で切手を貼っておくと良いと思われます。

また、電子納付は審査中にメールで案内が届きます。Pay-easy(ネットバンキング)で手数料を納めます。

電子納付の情報を確認したら、早速Pay-easy(ネットバンキング)で電子納付します。

⑤無線従事者免許(従免)到着
レターパックライトを返送用封筒として送付しているため、免許交付の翌日には自宅に無線従事者免許証が届きました。

しっかり追跡もしてくれるので安心感は非常に高いです。

⑥アマチュア無線局免許(局免)申請へ
無線従事者免許を入手できたので、次は「電波利用ポータル」でアカウント作成を行い、「アマチュア無線局免許(局免)」を電子申請します。e-Govとはまた別のシステム(WEBサービスなのでスマホでも申請可能)を使うことになります。(詳細は次回投稿にて。)
まとめ(時系列)
無線従事者免許・第四級アマチュア無線(初めて申請)の場合をまとめます。
| 日付 | 内容 ☆:国家試験 ★:無線従事者免許申請 | 状態 ☆:国家試験 ★:無線従事者免許申請 | 国家試験基準経過日数(平日計算) |
| 2025年9月22日(月) | ☆完マルを購入、勉強開始 ☆国家試験のネット申込 | -10日 | |
| 2025年9月30日(火) | ☆郵便局でレターパックライトと切手購入 | -4日 | |
| 2025年10月4日(土) | ☆国家試験 | ±0日 | |
| 2025年10月10日(金) | ☆国家試験の試験結果通知 | +5日 | |
| 2025年10月11日(土) | ★無線従事者免許申請(電子申請) ★免許返送用レターパックライト発送 | ★申請到達 | +5日 |
| 2025年10月14日(火・祝日明け) | ー | ★審査開始 ★返送用レターパックライト到達 | +6日 |
| 2025年10月15日(水) | ★申請費用1750円を電子納付:Pay-easy(ネットバンキング) | ★審査中 | +7日 |
| 2025年10月29日(水) | ★無線従事者免許申請の手続終了・審査終了 | ★手続終了 ★審査終了 | +17日 |
| 2025年11月5日(水) | ★無線従事者免許発送 | ★免許の年月日 ★免許の交付年月日 | +22日 |
| 2025年11月6日(木) | ★無線従事者免許到着 | +23日 |
土日祝を含めると、国家試験受験日から約1か月間で免許の交付を受けられました。
なお、無線従事者免許・第三級アマチュア無線(四級取得後)の場合は以下の通りです。
| 日付 | 内容 ☆:国家試験 ★:無線従事者免許申請 | 状態 ☆:国家試験 ★:無線従事者免許申請 | 国家試験基準経過日数(平日計算) |
| 2025年10月某日 | ☆郵便局でレターパックライトと切手購入 | ||
| 2025年11月1日(土) | ☆国家試験 | ±0日 | |
| 2025年11月11日(火) | ☆国家試験の試験結果通知 | +7日 | |
| 2025年11月11日(火) | ★無線従事者免許申請(電子申請) ★免許返送用レターパックライト発送 | ★申請到達 ★審査開始 | +7日 |
| 2025年11月某日 | ー | ★返送用レターパックライト到達 | |
| 2025年11月14日(金) | ★申請費用1750円を電子納付(Pay-easy:ネットバンキング) | ★審査中 | +10日 |
| 2025年11月xx日(xx) | ★無線従事者免許申請の手続終了・審査終了 | ★手続終了 ★審査終了 | +x日 |
| 2025年11月xx日(xx) | ★無線従事者免許発送 | ★免許の年月日 ★免許の交付年月日 | +x日 |
| 2025年11月xx日(xx) | ★無線従事者免許到着 | +x日 |
次回予告
今後は不定期でいろいろやっていきます。
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