【狩猟#4】猟友会と狩猟者登録、許可譲受と無許可譲受。

狩猟

はじめに

狩猟を始めるにあたり、銃砲所持許可と狩猟免許、アマチュア無線免許(従事者免許+無線局)だけではまだ足りず、狩猟者登録などの手続きが必要になります。狩猟者登録には損害賠償保険が必要になるのですが、多くの場合は猟友会に入会して猟友会の共済を損害賠償保険に充てることになります。また、狩猟に用いる実包を入手する方法には許可譲受と無許可譲受があります。この記事では「猟友会」「狩猟者登録」「許可譲受」「無許可譲受」について説明します。

投稿時点(2026年4月)の最新情報をこの記事に綴ります。

この記事のターゲット

今回の記事は、以下の方をターゲットにこの記事を書いています。

  • 狩猟に興味がある人

猟友会とは

猟友会は「(一般社団法人)大日本猟友会」を一次団体、「都道府県猟友会」を二次団体、「各支部」を三次団体から構成されます。多くのハンターは三次団体の猟友会支部に入ることで、大日本猟友会を頂点とした猟友会の傘下に入ることになるわけです。

猟友会に入るメリットは以下の通りです。

  • 共済保険(4,000万円の傷害保険)に入れます。
    • 狩猟者登録で3,000万円以上の傷害保険加入条件がある必須になるため。
  • 狩猟者登録の手続きを代行してくれます。
  • 無許可譲受票を発行してもらえます。(警察署長も発行できるが実際は猟友会のみ)
  • その他
    • 任意保険の取り扱いもあります。(共済保険に上乗せで加入できます)
    • 狩猟に関する重要な情報提供(特に銃刀法、鳥獣法。各地域に特化した情報)を受けられます。
    • 猟友会の支部によっては、銃猟(巻狩り)や罠猟網猟のグループがあります。各支部直轄の希望すれば誰でも入れるオフィシャルなグループもあれば、クローズドなグループもあります。
      →良いグループにも入れてもらえれば、猟具の取扱いや解体の指導が受けられる。猟友会で収めた費用とは別に必要経費を払う必要がある場合はある。しっかりしたグループに入れば出猟の度に安定して解体の機会が得られる。つまりお肉も安定してゲットできます。
    • 自治体によっては有害の選任を猟友会に一任しています。つまり、猟友会支部の役員に認めてもらえれば有害ができるということになります。(地域によっては猟友会に入らずとも自治体の試験に合格すれば有害ができます。地域によって猟友会の影響力に差はあるようで、有害については募集方法や報酬はマチマチです)
    • 初回加入に限りチョッキと帽子が無償で支給されます。

猟友会加入のデメリットは年間の費用が高いぐらいです。

猟友会や狩猟者登録にかかる費用

以下の図にまとめてみました。

大日本猟友会+都道府県猟友会+支部猟友会の年会費(共済保険込み)で約15,000円、任意保険が約7,000円。

狩猟者登録費用(狩猟税+手数料:第一種、有害鳥獣駆除非従事者の場合)が18,300円。

合計でおおよそ4万円くらいです。

ちなみに、猟友会の任意保険は、普段の標的射撃(射撃場でのクレー射撃)での事故も補償対象だったりします。

猟友会に入らない方は猟友会の多くの会費を圧縮できます。共済保険の部分と狩猟者登録費用の部分は圧縮できないのですが、おおよそ年間25,000円ぐらいまで圧縮できます。

狩猟者登録

狩猟免許を持ってる人が狩猟をしたい年度毎で、都道府県に対して申請するものです。

狩猟税と手数料が必要で、狩猟税+手数料(第一種、有害鳥獣駆除非従事者の場合)でおおよそ20,000円かかります。有害従事者等は狩猟税の免除減免があります。

猟友会に入っていると狩猟者登録を代行してくれます。自分の住所のある都道府県はもちろんのこと、他の都道府県の狩猟者登録もやってくれます。

許可譲受と無許可譲受

ここで、都道府県公安委員会(警察)が出す許可譲受と、猟友会が出す無許可譲受を比較してみましょう。

なお、よくある誤解ですが…

  • 「許可譲受では用途は標的射撃と有害鳥獣駆除しかない、狩猟は無許可譲受でしか原則発行されない」というような表現をしているWEBサイトがありますがそれは全く法的・実態とは異なります。
    • (地域によっては、狩猟用途の許可譲受を出すことを警察が渋ることはあるかもしれないが、)法的に出せないということはありません。逆に許可譲受で狩猟がNGだと、事実上猟友会に入らないと狩猟用途の実包が入手できないということになってしまいます。
    • 自分は許可譲受で狩猟用途もいけるようにしてもらっていて、それで実包を入手しています。無許可譲受もあるけど全く使っていません。

ちなみに、無許可譲受には許可譲受にはないルールがありまして、

  • 無許可譲受で入手した実包が余ってしまったら有効期限内に消費しないといけない。

というものがあります。万が一実包を余らせてしまった場合は、標的射撃等で余らせた実包を使い切らなくてはなりません。

一方で、許可譲受は法令で前述のような決まりはありません。ただし、許可譲受の次回申請時や年イチの銃砲検査で残弾の消費を促されることはありえます。

無許可譲受の残弾を期限内に消費しきれないと法令違反になります。銃砲に絡む法令違反は銃砲所持許可取消の理由になりますし、許可譲受の用途は標的射撃と狩猟の両方にしてもらうことはできますから、許可譲受に一本化しておくのは有効です。(仮に警察に渋られても、猟友会未加入で狩猟するという事情などがあれば出してくれるはずです。)

つまり、猟友会に入らず無許可譲受が手に入らなくても大して気にする事はないですし、猟友会に入っていても無許可譲受で弾を必ず買う必要もありません。

猟友会に入らずに狩猟者登録をする方法

個人加入できるハンター保険を見つけることからはじめることになります。しっかり調べてみると割とあります。

行政での事務手続きに強い、かつ、余裕のある人は一考の余地ありです。

猟友会に入って感じたこと(その1)

私の猟銃が上下二連散弾銃であることに対して、(その銃はスラッグ向きじゃねぇじゃねぇ等)ゴチャゴチャ言われることは全くありませんでした。

むしろ、上下二連は安全かつ丈夫なメリットがあるから全く問題ないと言われました。事故やトラブルが少なくなることが何よりも大切。そういう安全意識の高い支部に入りましょう。

猟友会に入って感じたこと(その2)

(ちゃんとしたところは)猟期前練習の射撃練習会が開かれています。

普段はスラッグ射撃できない射撃場で、特別にスラッグ射撃できたり、ダブルトラップ射撃ができたりします。

地域によっては警察が「猟期前練習の証明書」を求めてくる場合があるらしいです。そのような証明書を射撃場に作ってもらうこともできないことは無いらしいが、猟友会主催の射撃練習会ならば猟友会がそのような証明書を発行してくれます。

猟友会に入って感じたこと(その3)

支部によって雰囲気や年代構成が全然違うらしく、充実している支部ほど色々と環境が整っているそうです。

指導や設備が整っているグループを持っているような支部もあれば、狩猟者登録などの必要最低限しかやってくれないような支部もあるみたいです。

猟友会に入って感じたこと(その4)

猟友会には「第一種銃猟構成員の新規加入者に対する支援事業」という支援制度があります。

[日猟トピック]第一種銃猟構成員の新規加入者に対する支援事業創設について|大日本猟友会

私もこの制度の対象となり、支援金を受けることができました。

まとめ

猟友会のメリットは大きいので、是非加入を検討してみましょう。

次回予告

  • 上下二連式散弾銃でスラッグ射撃